岸駒(1749/56–1839年)は、絵画の流派のひとつ、岸派を開いた、京都の有名画家。生まれは貧しく、藍染めを行う紺屋に住み込みで働きながら独学で絵を学んだ。その後、狩野派や、中国清代の画家・沈南蘋(しんなんぴん)が日本に伝えた写実的な画風を身につけ、さらに、円山応挙の流れをくむ、自然観察にもとづく「写生」の技法を取り入れて、独自の画風を打ち立てた。細かく描き込んだ動物の絵で知られ、迫力満点の虎の絵が特に有名。日本には野生の虎がいなかったため、中国からもたらされた虎の毛皮などを参考にして描いたと考えられる。